yama(管理人
2009/1/18 (Sun.) 21:14:20
お互いに30カット超アクション持っての直接対決は、意外とこれが初。 しかもシーンつながり。あの人からのバトンをあの人が受けて、僕に来る。その後またあの人にバトン。 最終話の前哨戦とはいえ、シチュ的に過去最高の盛り上がりを見せてるんだけど、 この業界の人なぜかみんな常に超cool。
孤独に鼓舞してテンションあげてます。じゃないとこの物量やる気おきてこないもん。
僕視点で漫画化したら少年漫画。りょーちも視点だと青年誌、coosun視点だとガロとかかな。ん、的外れっぽい
Re:いよいよ
水池屋
2009/1/20 (Tue.) 00:03:46
見ているだけの人間はそんな話を聞くだけでもテンションあがりますよ、期待しております。 先日こちらでも一週間おくれでやっと放送が始まってyamaさんのお仕事を拝見しました。 それとは全然関係ないんですけど、テイルズのOPでは電撃の描きかたでヴギィズエンジェルの磯光雄さんって意識されたりしていますか?前から気になっていたんですが聞きそびれていたもので、今更な上に細かいことですみません。
Re:いよいよ
yama(出先から
2009/1/21 (Wed.) 11:45:34
>水池屋さん ありがとうございます。サテライト集合な感じに期待しててください。
テイルズは最初は、吉成、中村電撃で描いたんですけど、なんか違ったので磯電撃にしました。
磯電撃との出会いはだいぶ前ですが、初めて見たときから胸が高鳴って、模写せずにはいられませんでした。 それ以前の電気のイメージというと、 動きではなく、中割と空セルの使い方でみせる松田、森系のものか、 太く漫画っぽいフォルムでギザギザな動きをする中村、吉成系のものしか知らなかったので、 はっきり波のイメージで描いてなおかつリアルっぽく見える磯電撃は衝撃でした。(まあ金田さんも波のイメージなんですけど絵が飛びすぎててコマ送っても動きが見えないんですよね) わかりやすいし電気はこれで確定だな!と思ってしばらく描いてましたがちょっと飽きて 実写のアーク放電見てからは、 炎や煙と動き一緒でイメージが統合できたので 再び電気はこれで確定だな!と思って今に至ります。一周して森本、うつのみや系に戻った感じですかね ちなみに電気はうつのみやさんが実は一番実写に近いかもしれません エックスの電撃を理解できたのはアーク放電見てからです。 ノエインの松本さんもこの系でしたね。 脱線しすぎか、、、電気好きなんです、昔から。 最近は山下高明さんの電撃がアニメ的に一番バランスがいいかなと思ったりしてます。 フォルムがAEやCG的で動きは磯光雄みたいな。密度高すぎ。 ソウル描く時一番意識したのは、山下さん。
そういえばトップを狙えかなんかで今石さんが磯電撃描いてちょっと意外に思ったことありましたね。
Re:いよいよ
水池屋
2009/1/21 (Wed.) 23:05:36
どうもご丁寧なお返事ありがとうございます。 yamaさん電気お好きなんですか、結構いろんなバリエーションがあるけど意外と話題にならないものの一つですよね。 うつのみやさんの電撃は確かにリアルですよね、Xとかノインとかで描いている感じの、yamaさんのテイルズで丸いエフェクトが浮いてるのもうつのみやさんな感じだったのでしょうか。 うつのみやさんはエフェクトがあまり話題に上がらないような気もしますが、これもキャラクターと同じくらい徹底したうつのみやスタイルがありますよね。 煙なんかもストイックな形で動きがリアルな感じで良いです。 ちょっと話がずれるんですがクリスタニアOVAのエフェクトなんかはかなりシャープで、個人的に意外と吉成曜さんが影響受けてたりするんじゃないかと思っていたりするんですが。 すいません、自分も脱線しました。 山下高明さんのエフェクトは物凄いですよねね、ガッシュとかプリキュアの映画のエフェクトを見ると実はエフェクトの描き方で一番最先端に行ってる人なんじゃないかと思うくらいです、キャラクターもそうですけど説明的な表現を一切取り払って、描ききっていて、なおかつ密度も失ってない、最近まとまった仕事を見れていないのが残念ですね。 トップをねらえの今石さん・・・・・・4巻の双子のロボットの合体のところかな?確認しないで言っているので間違っているかもしれませんが、あれは確かにいつもの今石さんとちょっと違うなという感じでしたよね、まああの回全体がそうでしたが、でもちょっと上妻さんが入っているような感じだったかもしれないですね、うろ覚えで言ってますが。 長々と大変失礼いたしました、さいきん寒いのでお体にお気をつけ下さいませ、ありがとうございました。
Re:いよいよ
yama(管理人
2009/1/22 (Thurs.) 00:33:18
うつのみや→吉成の話が出たのでちょっと脱線します。
そもそも吉成さんはかなりわかりやすいうつのみやフォロワーですが おそらくその間に金井次郎さんが入ります。うつのみやさんの理論をアニメ的に見栄えするように洗練させたのが金井さんで、 その直系が吉成さんや、松田さんといった後続のエフェクトアニメーターになると思います。 ものすごく似てて、間違えるときがよくあります。 ゴウカイザーでこの二人の金井フォロワーがシーンつなぎで正反対のエフェクトをかいてるのは、歴史的に面白いです。 片や超絶リアルタイムライン、片やアニメ的リアリズムの権化って感じの。
実は吉成さんが佐々木正勝さんの影響下にあるという意見もありましたが、ここらへんは時系列追ってないので微妙に未確認です。 エフェクトのフォルムと動かし方には山下高明さんにも共通ところがありますので、おそらく気持ちいいアニメ的流動イメージのフォーマットが うつのみや→金井で確定してしまって、それを踏襲してるから似てるだけのように思います。 うつのみやさんからよりディティールの方向に洗練させた一時期の大平さんもいますが、こちらはシステムとして難儀すぎるのかフォロワーがあまりいませんでしたね。山口晋さんなんかが、構造に関しては唯一近しいことをやっているかな。 当然吉成さん山下さんも太平さんからの影響も受けているはずです。
磯さんや松本さんは金井さんより、いったん源流に戻ってうつのみやさんのリアリズムを再解釈したと見るのが妥当ではないですかね。 それを受けて再び、うつのみやチルドレンに再影響を与えて、一世を風靡していったように思います。
竹内さんの瞳のハイライトくるくる回すとか、安藤さんのよだれを抜きで表現するとか 、中村さんの四角破片とか、松本さんの影なし煙とか、止めBGの上にタッチ載せて動いてるように見せる(これは宮崎駿説あり)とか アニメのリアリティーの表現の大部分は、すべてうつのみやさとるに帰結してしまうことがあまりにも多いんですよね。 しかし、本人のエフェクトはいまだ模倣されてない部分がかなりおおいです。その大部分が発想自体の特異さにあるように思いますが。 困ったものです。
Re:いよいよ
水池屋
2009/1/22 (Thurs.) 23:21:19
どうもこんばんわ、凄く熱い文章が返ってきてビックリしました。 吉成さんのエフェクトに関してはちょっと意見させてください。 佐々木正勝さんの影響、自分も疑っていてちょうど佐々木さんの仕事を追いかけている所でした。 これは多分、間違いないと思います(ドラミ&ドラえもんズ ロボット学校七不思議!?がオススメです)、それから岩倉和憲さんからの影響も初期は強いのではないかと(その後逆に岩倉さんが吉成さんの影響を受けたような節があるんですが)、それからFLCL辺りでのフォルムに関しては大久保宏さんの影響も吉成曜さんは強いと思います。 所でyamaさんの作画論を見ていると「なかむらたかし」さんに関しての意見を見かけないような気がするのですが、yamaさんはなかむらさんをどの居地ににおいていますか? 自分は松本憲生さんをうつのみや理的な明快さと、なかむらたかし的な快感を結び付けている人だと思っているのですが。
Re:いよいよ
yama(管理人
2009/1/22 (Thurs.) 23:48:24
僕はいつもこんなんなのです、空気読めなくてすみません。
岩倉さんが出てくるあたり、さすがマニアだなと思わされます。 結構特殊な位置づけにいるんですよね、裏が読めない感じがあって 金井的な正統派の演算をしつつも松田さん的な影面積の分布を併せ持っている。 炎とか、ほかにあんな書き方をしてる人見たことないし、でもやはり、吉成さんとも似てる。でじきゃらっとと、オーフェン、エイリアンナインしかわからないので、吉成さんに影響を与えたと思われる時期の作品をなにか教えていただけると幸いです。
吉成さんも時期を追って、フォルムが洗練されてきたタイプのアニメーターでしょうが フリクリで大久保さんの影響がいきなり来るのはちょっと考えにくいかもしれないですね。 鈴木信吾さん、吉成鋼さん含め、あの辺りの人たちは、全員金井フォロワーの印象があって、あの時期みんな同じようなものを描いていた気がします。 というか、時代的に本当にみんなああいうフォルムをよく見かけましたね。
吉成さんもエヴァのころはアールぽい煙のフォルムでより複雑で密度の高い動きを追求していましたが、(3話の煙の展開の仕方は、うつのみやも入ってました) 以降、金井さんを独自の形で消化した完全な吉成フォルムが出来上がって、今若手はみんなアレを真似してますものね。 動きの構造的に磯光雄を取り入れているんだけど、完全に立体にならずに二次元の面の推移で表現する感じは、とてもアニメ的で好きです。 メダロット1話辺りのバランスが、とてもリアルで好きです。アレは本当に煙に見えた。
Re:いよいよ
yama(管理人
2009/1/23 (Fri.) 00:07:34
なかむらさんについて。実は、あまり語る機会がないのは単なる知識不足でもあるんですが、最低限のところは抑えてますのでいちおう私見を。
松本さんは当然影響受けてますよね、初期のころは絵も動きもまんまだし、最近でも基本的に作品を一本コントロールしたいという思想は、深く根っこにあるものだと思います。
うつのみやさんがアニメスタイルで影響を公言しているように、僕が普段触れている世代より、ひとつ上なのが、語りにくい要因のひとつでしょうね。 当時を知らない世代の人間としては、 どうしてもうつのみやさとるの存在のほうをより語りたくなってしまう部分があります。 金田さんは、いまだに語りたくなる要素が強いんですけどね。 なかむらさんは、動きに関してはディズニー的な要素も多くて、その独自性が絵の部分に寄ってるからなのかなぁ。 感覚的すぎて体系化が難しいからなのか。うつのみやさんはすごく語りやすいんです。 破片なんかは、いまだに安藤真裕さんがまねしてたりして面白いですね。
誰か熱心ななかむらファンに、聞いてみたいところです。
Re:いよいよ
マチン
2009/1/23 (Fri.) 05:25:17
横レス失礼します
岩倉和憲さんはオーフェン以降はまっているのですが、 なかなか仕事が追いづらくて
岩倉エフェクトといえば、あのなかむら破片をさらに細かくした独特の消える破片(というかもはや粉) だと思うんですが、 確かに吉成さんはあの粉を使ってるんですよね わかりやすいのだと、劇エヴァの量産形を投げるところとか、アベノの12話、フリクリの衛星などなど
他のなかむら破片影響者が最初の破片の側面にこだわるのに対して、 岩倉さんの粉はなかむら破片への細かくなって消える部分のを抽出したような感じなっている。
で、追っていくと、青山浩行さんがやってるんですよ、あの粉。 で、青山さんと金井さんは親友と。
実際にどう繋がるかはともかく、 うつのみや―金井・青山―岩倉・吉成 というラインがあるように思われる
そして金井―岩倉・吉成兄弟・松田 を繋ぐ鍵は 1993年前後のスタジオコメット・大張餓狼にあるのでは、と考えるわけです 餓狼1→餓狼2→竜虎→映画版餓狼→ゴーカイザー というところに 吉成エフェクトの誕生があるのではないかと
Re:いよいよ
yama(出先から
2009/1/23 (Fri.) 19:00:51
マチンさん 確かに吉成さんしょっちゅうやってましたねえ、あの破片。エヴァの時から見分ける時の指標だったりしました。
時系列的に整頓されていて信憑性のある系譜だと思います。 僕の中のイメージとも一致します。 青山さんに関しては完全に知識不足でした。 詳しく調べないといけないなー
八犬伝新章もおそらく大きな転機だと思います。 当時の巧いアニメーターほとんど揃ってますし。 紺野さんと鈴木さんも、やはりここから生まれてきているイメージで、エフェクト目線で見ると発見多いですよ。 AIC黄金期からだいたい始まってますね。
Re:いよいよ
水池屋
2009/1/23 (Fri.) 23:06:45
いえいえ、嬉しいですよ本当に、こんなに熱くなってくれて、自分の方こそこんなに何度も長文書き込みに来ていいものかと思うんですが・・・・・・
大久保さんに関してだけ、もうちょっとくいさがらせてください。 自分は前から吉成エフェクトの起源の一つは大久保さんがアウトロースターで描いていたエフェクトを延長したものだと思っていました。 大久保さんが描いていたものと比べると爆発は多重的な爆発になっているのでかなり印象が違うとは思うんですが、あのフォルムの類似性は無視できないのではないかと、あくまで個人的な意見ですが。 大久保さんのアウトローオススメ回は8話、19話、最終回です。 あと佐々木さんですがヤマモトヨーコで興味深いエフェクトを描かれていまして、丁度そこら辺を上げてくれた方がいたのでどうぞ参考に見てみてください↓ http://jp.youtube.com/watch?v=1F_E_JgBqD8&feature=channel_page
アール煙、ありますね。 アールというか沖浦さんがビスマルク最終回辺りから描いていて、90年代にIG周辺ではやった煙ですよね、安藤真裕さんも描いていましたね。 吉成さんはエヴァと、ポリマーで描いてますね、ポリマーの方がスッキリしていて分かりやすいかな。 自分もゴウカイザーついてちょっと突っ込もうと思っていたんですが、先を越されましたね(笑)自分もマチンさんの意見に概ね賛成です、ただそこは龍虎の拳では無くって、闘神伝が入るような気が自分にはします。 青山さんは自分も思いつかなかったですね、自分でリスト作ってチェックしたりしていたというのに(苦笑)
Re:いよいよ
水池屋
2009/1/23 (Fri.) 23:58:33
すいません、Twitterで金井さんの話をしていて思い出したことがあるので追記させてください。 金井さん、青山さんが意識して取り入れているのが「本谷利明」さんなのではないかと言う事を書き忘れていました。 あの影で立体感を出す描き方を「AKIRA」で、本谷さんが描かれていて、本谷さんは「王立宇宙軍」の庵野秀明さんを意識していたと思うんです、この庵野→本谷の流れを意識してトレースしたのが金井さん、青山さんなのではないかと思います。 更に本谷さんから影響を受けたのが、磯光雄さんの0080。 一方その直前、庵野さんの王立を意識していた大平晋也さん(ALL THAT GUNDAM辺りですね)は0080の作監を予定されていたそうで、脱山下的なエフェクト設定をかかれていたんだそうです、それを磯さんは参考にしていたとか、その大平さんの影響と本谷さんの影響と合わせて生まれたのが0080以後の磯エフェクト。 そこから更に影響を受けて、ディズニーの影響も合わさって大平さんのエフェクトが変わって言った(孔雀伝2やエンゼルコップ、ピーターパンの頃)という流れがあるのではないでしょうか? ついでにいうと松本憲生さんは破片の描き方等ピーターパンの頃の大平さんの影響があると思います。
Re:いよいよ
水池屋
2009/1/24 (Sat.) 00:06:12
すいません!話がずれまくっていますね(土下座!)
Re:いよいよ
yama(管理人
2009/2/14 (Sat.) 06:43:46
水池屋さん 仕事が忙しくてずっとレスできずにすみません
僕もまだまだ勉強が足りないなあと思いますね 大久保さんと本谷さんについてもっと勉強しなくちゃなあ リアル系エフェクトを語るときに、大体源流として庵野さんに行き着くのもまた面白いところです。
|